こんにちは!スタッフの柿木です。
今回は私がGW中に行いました『石川県加賀地方での農業研修』について書きたいと思います。
昨年の秋冬より土壌医検定など農業に関係する勉強を始めていたのですが、この度縁あって石川県加賀地方で田植えのお手伝いをさせていただく事が出来ました。
石川県ではお正月に能登地方を震源とする大地震がありましたが、加賀地方も震度5弱~強程の揺れに襲われ、物が落ちる、家具が倒れるといった他に、家屋や倉庫の壁がひび割れるなどの被害があったそうです。
国や地方自治体も積極的に復興支援策を実施しておりますので、既に北陸に旅行などに行かれた方もいらっしゃるかと思いますが、今回、消費+多少の労働力としてお役に立てればと思い、農業研修をさせていただきました。
この3月に北陸新幹線が敦賀まで延伸しました関係で、岡山からは新幹線で京都まで-サンダーバードで敦賀まで-北陸新幹線で研修地最寄りの加賀温泉駅までという行程になりました。
以前はサンダーバードが京都から加賀温泉駅まで繋がっていたのですが、今回より敦賀で乗換が1回増えてしまいましたので、なるべく早く新幹線乗換1回で済むルートが完成してほしいですね。
全席にコンセントと上下動するヘッドレストが搭載されています。『和』を感じる車内意匠ですね。
乗り換え時間含めて、岡山駅からは3時間少しほどで目的地の加賀温泉駅に到着しました。
改札内待合室。木造・瓦屋根風の待合室が雰囲気を感じさせてくれます。
新幹線車内の座席と同じくエンジ色が基調となっている駅外観。加賀友禅に使われる伝統色〝加賀五彩〟のひとつでしょうか。
こちらは帰りに新幹線ホームから撮影した加賀温泉駅南側の風景。中央の灰色の建物(加賀市医療センター)の向こうにはすぐ広大な田園風景が広がります。
加賀温泉駅を南に出るとまず東西に石川県道292号線が走っており、更に2キロほど南下すると国道8号線にぶつかります。加賀市発祥で岡山にも店舗がある『8番らーめん』の本店も近くにありました。そこから更に南の山の方へ向かうと、有名な山代温泉街、山中温泉街、鶴仙渓の川床といった温泉街・保養地が観光客をおもてなし、という街並みでした。
今回はそんな国道8号線沿いの南北複数箇所で3日間、田植え研修をさせていただきました。
さて、研修日より遡ること数日、4月半ば頃より今シーズン植える苗の育成をされている様子を写真に撮って送って下さっていました。専用の機械を使って育苗箱と呼ばれる箱に土入れ、播種、かん水など一連の行程を行い、出来た育苗箱数百個を温度管理しながら発芽させていくようです。
こちらの機械で育苗箱に土や種をセットしていきます。
積み重ねられた育苗箱。発芽まで温度管理しながら育てます。
発芽後はビニールハウスに移動させて引き続き、植えるのに適した長さまで数日成長させるとのこと。
発芽した苗をビニールハウスに並べたところ。毎朝水やりなどを行い、数日経つと・・・
しっかりと緑色に苗が成長しています!
田植え前の苗の状態。最初の1枚目の葉はカウントせず、ちょうど3枚目の葉が出てきている頃が植え時なのだとか。
こちらの育苗箱をトラックに積み込み、田植え機と一緒に田んぼまで移動します。
この育苗箱の移動、積み込み作業などはやはり手作業になるので、人手がある方が良いのは間違いないですね。
軽トラックに積み込む。育苗箱をセットしていく苗コンテナがあるので、そちらに必要数をセットしていく。
軽トラック2台分積んで出発。見た通り透き通るような快晴の青空。いい天気でした。
初日の田植え場所は、東に白山が見えるとても見晴らしの良い場所でした!
事前に代かきや水量の調節を行い準備万端の田んぼに植えていきます。
専用の田植え機に苗をセット。前方に補充用の育苗箱を乗せておき、ある程度田植えをして後ろの苗が減ってきたら補充します。田んぼ手前側まで戻ってきたタイミングで軽トラックから育苗箱の補充、肥料の追加などスムーズに行っていきます。
右奥に見える白く横に長い山が北陸の名峰、白山です。山頂付近に雪が残っており名前通りの白さが際立ちます。
その後、私も田植え機に乗せていただき、操作を教えていただきながらゆっくりと田植え機を走らせました。
植えている品種は全部で3種類とのことでしたが、印象に残っているのはやはり『ひゃくまん穀』という品種。かつて加賀百万石と呼ばれた石川県オリジナルの品種で、コシヒカリと比べて大粒で食べ応えのある品種だそうです。
ひゃくまん穀用の肥料。イラストもチャーミングでひゃくまん穀をもっともっと広めていきたいという意欲が感じられます。
2日目、3日目に田植えをさせていただいた田んぼ。3日合計で1町(1ha)ほど経験させていただきました!
田植えの前には機械や道具の整備、畦の補修(崩れ、水漏れ対策)やごみ取り、代かきといった事前準備も大切なのですが、今回はそれらを全てやっていただいた上で、一番いい所を経験させていただきました。この辺りは翌年以降少しずつ経験していけたらと思います。また、秋の収穫期には稲刈りのお手伝いにも行けたらと考えています。
土壌医検定や農業簿記など、昨年から現在進行形で農業関連の勉強にも取り組んでいますが、やはり身体の鍛錬も含んだ実際の体験では、より具体的な学びや面白さが感じられますね!
勉強カフェ岡山スタジオには、実際のお仕事に関係のある学びに取り組んでいる方、転職を目指して新たな勉強をしている方、自身の好きなことを深めている方など様々いらっしゃいますが、やはりモチベーション高く続けていけることが何よりだと思いますので、こうした体験や記録付けなども活用していけたらより良いのではないかなと思います。
帰りの新幹線内で高野商店(加賀市)さんと崎陽軒さんのコラボ弁当を堪能しました!海老とのどぐろの手毬寿司、シウマイの北陸海鮮バージョンなど、とても美味しかったです。
その後、岡山に帰ってきてからコンビニのローソンに行くと、石川県産『ひゃくまん穀』を使用した塩にぎりが売られていたのを発見したので即座に購入。『ひゃくまん穀』を身近に食べられる良い機会だと思いますので、皆さんも是非食べてみて、生産地を応援していただけたらと思います。私は今回の研修でより石川県に親しみを感じられるようになりましたので、引き続き継続的に活動していきたいと思います。