岡山スタジオ利用受験生の進学実績と難関校合格者の特徴【勉強カフェ岡山目線】

こんにちは!勉強カフェ岡山スタジオスタッフの柿木です。

先日、岡山大安寺中等教育学校の東大+京大進学者数(2023年度卒業生+浪人生)が、岡山朝日高校を抜いて県内トップに躍り出たという情報を見かけました。勉強カフェ岡山スタジオをよく利用してくれている近隣進学校の直近の進学実績を調べてみると、

R6年度進学実績

・岡山朝日:東大11名(現役7名)、京大3名(現役2名)
・岡山大安寺中教:東大13名(現役13名)、京大4名(現役3名)
・岡山操山:東大2名(現役1名)、京大4名(現役3名)

10名以上を太字表記

と、岡山大安寺中教が合格人数、現役進学率で非常に優秀な成績を収めていました!
岡山朝日の定員が360名(R4年度入学生より320名に減)、岡山操山の定員が280名、大安寺中教の定員が160名であることを考慮すると、かなりの少数精鋭と言えると思います。

岡山大安寺中等教育学校は2010年度より完全中高一貫型の中等教育学校として設立され、定員160名で6年間の一貫した教育を実施。先に同じ市内に公立中高一貫校として設立されていた県立岡山操山中学校・高等学校と違い高校からの入学がない分、中学生の内から高校の授業を先取りできるといった特徴があるようです。(県立岡山操山中学校は定員120名、高校から160名入学し合計280名)

岡山大安寺中教の第一期生が卒業する2016年より前、2007年~2015年の9年間での岡山大安寺高校の東大・京大の進学者数が1名だったことを考えると、2016年~2024年の9年間で延べ80名以上の合格者を輩出している事は、素晴らしい躍進だと言えるのではないでしょうか。(こちらのサイトと学校HPより進学人数調査。実際と異なる場合はご容赦ください。)

岡山スタジオの利用者さんを見ていても、特にR5年度、R6年度の直近2年の大安寺生の勉強への取り組み姿勢には目覚ましいものがあると感じていましたが、実際に実績として、私が見聞きして把握しているだけでもR5年度は友人同士国立大学医学部に合格(2名)、R6年度は東京大学に合格(2名)と活躍が伺えました。

市内の県立中高一貫校としては岡山駅東側に位置する県立岡山操山中学校・高等学校といくらか比較可能かと思われますが、県立岡山操山中学校の第一期生が卒業した時の進学実績が2008年、直近3年間東大合格者が出ていなかったところに4名合格、京大も現役5名、阪大も12名合格ということで、公立中高一貫校化の成功モデルとして記事などにも取り上げられました。

当時、一期生として操山で6年間を過ごした私自身の経験からも、多くの優秀な友人や情熱を持った先生方に恵まれたと感じており、私の知っている範囲では少なくとも東大3名、京大3名、阪大7名の現役合格は中学からの同級生でした。(なお、個人的には高校3年間では新たに友人になった外部からの進学生と仲が良く、新たな刺激を貰っていましたので、内部進学者と外部進学者との間に溝があるという雰囲気は私の周りにはありませんでした。外部進学生の友人で一浪して京大に行った友人もいます。)

その後の卒業生も、東大・京大・阪大合わせて20名前後の合格者を毎年排出しているので、特に同校の教育水準が変化しているわけではないだろうと感じる中で、大安寺中教の飛躍は岡山の教育界全体の底上げを感じます。

一方で、岡山市内の浪人生にとっては数年前より大手予備校の撤退など、難しい状況が続いているのかなと感じる部分もあります。岡山朝日や岡山操山には補習科と呼ばれる4年目の課程が準備されているので、そちらで1年間頑張って難関校の合格を目指すという道があります(特に朝日の浪人合格者数の多さはこういった制度を前提に難関校合格に向けた教育方針を講じられているという感じもします)。

岡山大安寺中教は6年間内での先取り教育で密度を高めることで現役合格者数を増やし、進学実績を伸ばしているのかなと感じました。

ただ、中学3年生で高校1年生の内容を先取りして学習するというのは本来過酷なもののはずで、私自身、県立操山中学校で実施されている「チャレンジ」という選択制の追加学習時間で数検準2級の問題に中学3年生の際に取り組むなどした記憶がありますが「勉強への意欲」と「同じ興味関心を持つ仲間」がいないと中々継続するのは難しかっただろうと感じます。

先に紹介したR5年度に医学部に進学された大安寺生、R6年度に東大へ進学された大安寺生の皆さんはそれぞれ友人と一緒に勉強カフェを利用して下さり、肩を並べて長時間勉強に取り組まれていました。

彼らを見てきた私としては『いかに勉強を毎日取り組むものとして習慣化できるか、積み上げていくことが出来るか』が合格へと到達する為の条件なのではないかと感じています。その為のモチベーションとして、勉強場所を固定友人と一緒に欠かさず行くという環境をまず強固なものにしていたのではないかと振り返ってみて感じます。(※私自身は現役時代は受験勉強に熱が入らず『場所』も『勉強仲間』も特にいなかったので不完全燃焼な受験でした。大人になってからやっと継続的な学習の重要性に気付けました。)

イギリスの人類学者であるロビン・ダンバーは人間が円滑に安定して維持できる関係は150人程度であると提案した(ダンバー数)そうですが、ひと学年が160名程度でしたら同級生のほぼ全員を把握することも不可能ではないと思います(実際私は中学校からの同級生120名は概ね全員把握していました)。そうした個々人の個性や人格への認識と、受験における運命共同体的な一体感は受験勉強を乗り切るうえで大切なのかもしれないですね。

受験生の方、浪人生の方、長期間集中して勉強に取り組める環境を準備することが志望校合格へと繋がってくると思いますので、是非勉強カフェ岡山スタジオを継続的な勉強場所として選んでいただけましたら幸いです。