勉強カフェ岡山・読書会記録2017 vol.1

勉強カフェ・新読書会
今回は2017年1月に行った読書会の記録です。

※画像ではこの回紹介された『異邦人』ではなく前回紹介された本である『あまのじゃく人間』が写っています。『異邦人』が撮影時に手元になくこのような画像になっています。

この回では3名の方に書籍を紹介して頂きました。

それぞれの本はこちら

・『異邦人』A・カミュ

・『願いを叶える「手帳術」』さとうめぐみ

・『不可能、不確定、不完全 「できない」を証明する数学の力』ジェイムズ・D・スタイン

『異邦人』はノーベル賞作家A・カミュの代表作ですね。
作中の人間関係内だけでなく、私達読者にとっても「異邦人」として現れる主人公を通して描かれる日常と事件。登場人物に感情移入できない事、価値観の違いが招く他者排除の心理など、この一冊を通して色々なことが考えられると思いました。

また「手帳」の使い方についての本の発表から、
予定を色ごとにかき分ける事の認識効率性の話をしたり、
手帳を「未来の予定を書き込む」為に使っている人、
メモ書きや日記のようにして「後から過去を確認する」為に使っている人と、用途が分かれていたのを発見したり出来ました。

『不可能、不確定、不完全』の発表からは、
「できない」事の証明が私たちに新たな認識を与えたり、既存の制度の原理的な限界を教えてくれるという、逆説的な驚きを体験できました。例えば、先の米国大統領選において総得票数で上回るヒラリーが敗れる結果となった米国「選挙人制度」は果たして民主的な投票制度なのか?理想的な投票制度は構築できるのか。これに対して本書で紹介されている「アローの不可能性定理」は私達に一つの知見を授けてくれます。

などなど、この回も和やかな雰囲気の中3人の方の発表が行われました。少し本自体の内容が難しかったり、説明が長くなってしまう本もあったので、雑談の方が少なめになってしまったかなと感じます。しかしその分、学びも多かったですかね。

 

以下、本読書会の基本情報を掲載します。

勉強カフェ岡山スタジオで開催している読書会は、それぞれの方がお好みの本を持ち寄り、自由に紹介していただくという形式をとっています。他の参加者の方との雑談を通して、新たな価値や自分の今までの認識を発見するといった側面に重きを置いています。
今までの読書会では、海外文学小説、日本現代小説、エッセイ、人文系哲学新書、科学エッセイ、ビジネス実用書などが紹介されました。参加者の方は、特定のジャンルの本の紹介をしていただいてもよいですし、或いは多様なジャンルに挑戦してみても面白いかもしれません。

書籍の内容紹介、人に感想を発表するなんて大変だ、とお思いの方。

私達も手探り状態で読書会を開いていますので、まだまだ正解はありません。初参加の方も他の方の発表をみて学び、気軽に意見を交換してみましょう。

皆様の参加をお待ちしています。

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開催日時: 19:00~22:00の間で2時間程度 毎月第3・4週の平日開催
開催場所:勉強カフェ岡山スタジオ内セミナールーム
定員:5名程度
参加費:会員、非会員とも無料(ただし非会員の方は時間分の勉強カフェビジター料金1,080円を頂きます)